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イタリアの医療

イタリアの医療保険

■イタリアの医療保険に加入

ホームドクターに無料で診察してもらうには、日本の国民保険に似たイタリアの医療保険に加入しなければなりません。この医療保険制度には、イタリア国籍以外の外国人でも、保険料を払えば加入することが出来ます。就学ビザを持っている場合は、すでに滞在期間をカバーする保険に加入していますが、イタリアで働いている人など長期滞在する人は加入します。

▼医療保険加入の流れ

  1. 居住区管轄の地域保険局ASL(アズル:Aziende Sanitarie Locali)で医療保険制度(Assistenza Sanitaria)に加入したい旨を告げ、必要書類に記入します。滞在許可書、パスポート、住民票の提示を求められるので持参します。
  2. ASLには医師リストがあり、その中からホームドクター(メディコ・クランテ:Medico Crante)を選択することができます。一人のホームドクターが受け持てる患者数には限りがあるので、リストの中から空きのある医師を選ぶことになります。居住住所から一番近い所を選ぶと何かあったときには便利でしょう。保険加入者が15歳以下の場合は小児科医を決めます。
  3. 医療保険番号、ホーム・ドクターの名前、医院の所在地などが記入された保険証(Tessera Sanitaria)が発行されます。

医師の診察が必要になった場合、まずこのホームドクターの所へ行って診察してもらいます。ホームドクターは一般医で専門医ではないため、問診後に必要であれば薬局で処方箋なしで買える薬を購入するようアドバイスをしたり、精密検査、他の専門医の診断が必要とみなせば、診断書を書き専門医を紹介してくれます。その場合は、ホームドクターの診断書を持って専門医に診察を受けに行きます。

ホームドクターに専門医の診察を受けるように言われたら、公立病院に電話するか直接出向いて予約をします。病院名にオスペダーレ(Ospedale)とついているのが公立病院です。診察が終わって、次回の診察はいつ頃という指示があった場合や、検査の予約が必要な場合は、予約窓口に行き予約を入れます。検査や薬の 処方箋を貰った場合は、ホームドクターの所へ行き、保険適用の用紙に記入して貰います。

ホームドクターの診察は無料ですが、専門医の診察には平均40ユーロ~80ユーロの診察料がかかります。(なんらかの理由でいけない場合は、時間に応じて往診も可能。)

緊急事態(事故、怪我、発作、重い症状など)が発生したり、ホ―ム・ドクターの診察時間以外(休日、祝日、午後8時から午前8時まで)の場合、自ら救急病院へ行くか、118番(無料)に電話をして救急車を呼ぶことになります。救急病院での治療は、医療保険に加入してない人でも無料で診てもらえます。

開業医

直接、電話などで予約をし、診察後に支払いをします。健康保険は適用できませんが、医療費控除の対象になります。また個人や会社で疾病保険や旅行保険等に入っている場合は、その保険でカバーできれば、後で払い戻されます。

血液検査等の検査が必要な場合は処方箋を出してくれるので、ホームドクターの所で保険適用にしてもらう、もしくは私立の検査機関で検査してもらう事もできます。

farmacia.jpg一般的な薬(風邪薬、鎮痛剤、解熱剤、胃腸薬など)以外の抗生物質などの入った薬を購入する場合には、処方箋が必要です。薬局の多くは8:30~12:30、15:30~19:30の間で営業しています。時間外でも、緊急の場合に備え、定められた区域毎に少なくとも1つの薬局は営業することが義務付けられています。(大都市では24時間営業の薬局もあります。)時間外営業は当番制で薬局の入口に表示されていたり、地元の新聞などに掲載されています。

イタリアの薬局は個人営業で、何世代にもわたって家族経営しているところも多くあり、その数は厳密に管理されています。日本やアメリカなどのようにチェーン経営しているところはありません。

薬の価格については、国で制定したものはないため、メーカーなどによって幅があります。風邪薬や解熱剤などの大衆薬は処方箋がなくても買うことができます。

錠剤は、多くの医師が処方する薬です。また注射や坐薬、粉薬も必要になってくるかもしれませんが、粉薬は日本ほど一般的ではありません。ビタミン剤や咳止めシロップなどは意外と高額です。健康保険に加入しているのであれば、処方箋に書かれた薬の代金の一部を払って薬を購入します。

 

タイプ 主な薬の種類 支払額
A インシュリン、一部の痛み止め(アスピリンを除く)、抗生物質、コルチゾン、潰瘍治療薬、目薬 定価の10%
B ホルモン剤、制酸薬、一部の抗炎症剤 定価の50%
C アスピリン、喉用トローチ、ビタミン剤、喉用シロップ、皮膚用クリーム 定価の100%


グループAとBの薬を買う場合は、医師の処方箋が必要です。年間の収入が37,000ユーロ未満の高齢者や6歳以下の子供、また慢性疾患を患っている人は、グループA、Bの薬を購入する場合、最高でも3.5ユーロの支払いで済みます。グループCno薬に処方箋は必要ありませんが、保険は適用されないので100%の支払いになります。また少量であれば、医師が手持ちの薬を無料でわけてくれる時もあります。

薬局で扱っているものは薬がメインですが、その他にも衛生用品、化粧品、健康食品、糖尿病用食品なども売っています。また処方箋が必要なメガネや簡単な血圧のテストができるところもあります。また軽い病気の相談にものってくれ、多くのイタリア人がクリニック的感覚で利用しています。

"エルボリステリア(Erboristeria)" とよばれるハーブ専門店では、その名の通りハーブでつくられた商品を手に入れることができます。またNegozi Articoli Sanitariと呼ばれる店では、ひざや腕のサポーターなどの商品のほか、ハンディキャップをもつ人のため、車いすや介護用品、人工装具なども取り扱っています。治療の時に必要な場合は、これらのアイテム一つにつき36ユーロまでが社会保険で支払われることになっています。

国によって、また医薬メーカーによって薬の呼び名は様々ですから、定期的に服用している薬があるのであれば、あらかじめ医師にその薬の一般名称を聞いておくとよいでしょう。もし可能であれば、正式な薬品名など薬の詳細を英語で処方箋に書いてもらっておけば、もしものときに役に立つでしょう。一部の特殊なメーカーなどを除けば、多くの薬はイタリアでも同等のものが見つかります。

短期のイタリア旅行であれば、日数分の薬をしっかり用意して持っていきます。また、体に合わなかったり、価格も安くはありませんので、風邪薬や解熱剤、胃腸薬等の常備薬を持っていくことをお勧めします。

【夜間営業の薬局を調べる】
ローマ TEL:228 941

緊急のときは

医師、地元の病院やクリニック、救急サービス、歯医者、消防や警察などの電話番号は、すぐに利用できるよう、電話の近くに置いておいたり、携帯電話に登録などしておきましょう。緊急電話番号は、電話帳の目立つところに載っています。どこに電話すればわからない時は、まずフリーダイヤル113番(警察)をダイヤルしましょう。そうすれば適切な部署へ連絡をとることができます。

  • 心臓発作や重大事故などの生命にかかわる緊急事態には、フリーダイヤル118番(救急)に電話します。電話をしている場所、状況、自分の名前と電話番号を明確に伝えます。オペレーターの指示があるまで電話は切らないようにしましょう。適切な救急サービスが派遣されます。正真正銘の緊急事態の場合、これらの救急サービス利用に対する支払い義務はありません。
  • 救急車(Ambulanza)が必要な場合は、救急サービス(Pronto Soccorso Ambulanza)へ電話します。ほとんどの救急車は緊急の心臓発作などに対応した機材を備えつけています。
  • もし動けるのであれば、救急病院(Pronto Soccorso)へ行きましょう。イタリアでは、保険の有無にかかわらず、すべての外国人は緊急の場合の治療を受ける権利があります。
  • 診察時間外に緊急に治療の必要があり、なおかつ救急病院に行くことができないのであれば、緊急診療所(Continuit? Assistenziale)に電話します。このサービスは通常、平日8:00~20:00、土曜日(または祝祭日の前日)14:00~月曜日(または祝祭日の翌日)8:00まで受け付けています。
  • 医師による治療が必要で、診察に出向くことができない場合は、診察時間内に電話をすれば往診してくれます。もし遠い場所であれば、代わりとなるドクターの名前と連絡先を教えてくれるでしょう。
ambulanza.jpg
イタリアの救急車(アンブランツァ)
イタリアでは、緊急事態における医師、もしくは応急処置の資格を持たない人の医療補助は違法ですが、例えば救急車を呼ぶ、資格があるのに応急処置をしない、など同様の事態の際に協力をしない場合も違法となります。

心疾患、糖尿病、重度のアレルギー症状、てんかんなど、簡単に見分けがつけにくい持病を持っていたり、珍しい血液型であったりする場合は、"メディック・アラート(Medic Alert)"を身につけておくとよいでしょう。日本ではあまり聞きませんが、欧米ではかなり普及しているシステムで、ブレスレットやネックレスの裏側に持病やアレルギー症状、登録番号などが彫りこまれています。自分で話すことができない状態のときにも、このアクセサリーの情報により医師、警察、救急救命士は迅速な対処が可能となり、例えばかかりつけの病院などの連絡先を記載しておけば、直接連絡をとるなどして適切な処置をとることができます。日本では有限会社プレシャス・アイ(下記リンク参照)が"メディカル・インフォ(Medical Info)"という名前で同様のブレスレットなどをオンライン販売しています。

【関連リンク】
有限会社プレシャス・アイ http://www.medic-info.jp/

 
vinovinovino.com - イタリアワイン情報サイト

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